2000年代屈指の”迷”作が復刻か?
オーバーサイズのヒップホップウェアを展開し、2000年代初頭に人気を博した米国初のストリートレーベル、”DADA/Dada Supreme(ダダ/ダダ シュプリーム)”。その名を一躍バスケットカルチャーへと知らしめたのは、当時”NY ニックス”などで活躍した”スプリー”こと、”LATRELL SPREWELL(ラトレル・スプリーウェル)”だった。ゴールデンステート・ウォリアーズ時代にはヘッドコーチの首絞め事件という衝撃的なスキャンダルを起こしながらも、その後移籍したニックスでは第8シードからのNBAファイナル進出という"ミラクル・ニックス"の象徴へと変貌を遂げたスプリーウェル。優等生的なロールモデルとは対極に位置する、その荒々しくもどこか憎めないアンチヒーロー的な存在感は、一部のファンからカルト的な人気を博した。新興メーカーならではの独自の世界観を打ち出した"DADA"と、反骨精神の塊のような”スプリー”が手掛けた"迷"作、”SPREE SPINNER(スプリー スピナー)”が、20年以上の時を経て復刻の一報が入った。まず目に飛び込むのは、ヒールサイドに配したクローム調の小さなホイールの"スピナー"。プレー中にクルクルと回るユニークな装飾は、機能性とは無関係ながら、車好きの"スプリー"の意匠を落とし込んでいる。当時のバスケットボールシューズの常識を遥かに逸脱した、この遊び心と独創性に振り切ったデザインは、賛否両論を巻き起こしながらも、"DADA"というブランドと"ラトレル・スプリーウェル"というプレイヤーの強烈なキャラクターを世界に知らしめた。およそ四半世紀の時を経た今見ても、そのインパクトは全く色褪せることなく、むしろ現代の多様な価値観の中で新たな評価を得る可能性すら感じさせる。
海外日では2026年に発売予定。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのTwitterやFacebookなどで報告したい。